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Expedition 327: Juan de Fuca Hydrogeology II

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  • 船上レポート

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ファン・デ・フーカ海嶺東翼部の玄武岩質海洋地殻の水理地質学的構造2

(IODPでの大テーマ:Deep Biosphere and Subseafloor Ocean)

Scientific Prospectus>>こちら

Proposal #545-Full>>こちら

関連する過去の研究航海>>Exp. 301Exp. 321T

 

航海期間

2010年7月5日〜9月4日

 

掘削船

JOIDES Resolution(USIO)

 

掘削エリア

 

共同首席研究者

FISHER, Andrew、辻 健(京都大学)

 

J-DESC推薦の乗船研究者

宮本広樹 (京都大学) Structural Geologist/Logging Scientist
増井玲央那 (京都大学) Geophysicist/Physical Properties Specialist

 

航海概要

この研究航海は、海洋地殻内の水文地質学的評価、活動的熱水システムの中での流体の経路、そして、流体の循環および変化、そして微生物学的特徴、さらには地震波に対する属性を明らかにすることを目的としています。以上の目的を達成するため、Site SR-2において海底下の海洋地殻中に2つの新しい孔内観測装置を設置し、長期モニタリング(圧力、温度、地球化学、微生物学)および、Exp. 301とODP Leg 168において設置された観測装置との間でcross-hole hydrologic experimentを行います。

この航海は主に海底下観測装置の設置のためのオペレーションであり、船上での科学研究としては1サイトのみで行う海底下300m以浅の基盤岩のコアリング、限定されたロギング、そしてドリル・システムによる水文学的実験のみとなります。本航海ではフルサイエンスパーティーを必要としないため、研究者に加え教育やアウトリーチに携わる方々、技術者、そして訓練生として乗船する方も募集します。

 

航海詳細>>USIOのページへ

 

募集要項

募集分野

physical properties (track systems, velocity, density, porosity), core description (basement petrologists/alteration), paleomagnetism, inorganic geochemistry (for ICP work), hydrology (for hydrologic testing), and basaltic rock microbiologyを専門とする研究者

水理学、熱水関係、岩石学など

及び、地球科学に興味のある教育者/アウトリーチ担当者、技術者、そして訓練生として乗船したい方等

 

※IODP Expedition Juan de Fuca Hydrogeologyでは乗船研究者のほか、学生や若手の技術者が訓練生として乗船し、掘削研究航海の現場を経験することができます(アルバイトではありません)。訓練生は主に以下の点で乗船研究者とは異なります。
・航海で得られるサンプルやデータに関して優先権(モラトリアム)がないため、乗船前〜モラトリアム期間中のサンプルリクエストはできません。
・乗船中のサイトレポートおよび、乗船後の論文執筆義務はありません。

乗船に際しての旅費支援については、乗船研究者と同等の支援を行う予定です。

 

乗船者募集〆切

2010年1月15日(金)

2010年1月30日(日)

終了しました

 

応募する>>こちら

 

その他・注意事項

乗船支援について>>こちら

乗船研究者のためのガイドライン>>こちら

※応募する方は全員英文CV、さらに在学中の場合は指導教員の推薦書が必要となります。

※修士課程の大学院生の場合は乗船中の指導者(指導教員もしくは代理となる者)が必要です。

 

お問い合わせ

J-DESC事務局

E-mail: infoのあとに@j-desc.org

Tel: 045-770-5359

 

 

IODP第327次航海 船上レポート〜北東太平洋より〜

更新: 2010年9月3日

※更新の日付は日本時間

Exp. 327船上レポートインデックス

レポート1>>初カナダ!初航海!祝!キレイなジョイデス!

レポート2>>ついに出航!!

レポート3>>掘削開始!

レポート4>>船内イベント

レポート5>>コアが回収されました!

レポート6>>私の仕事

レポート7>>一段落です。・・・!?

 

 

レポート7 9月1日(水)

一段落です。・・・!?

宮本広樹(京都大学)

再び宮本です。前回レポート末尾の要望は華麗にスルーします。あしからず。

コアの回収から約一ヶ月(あっという間!)が経過し、僕たちがいたU1362Aでは全てのオペレーションが終了しました。実はコアリングの終盤で急激に回収率が上がり、部分的に100%を超えるという嬉しいハプニングもあったのですが、そんな出来事からも一週間が過ぎ、サンプリングパーティなどコアに関する作業はつつがなく(?)終了しました。本航海も残すは抗井内の環境(微生物圏及び熱水の化学組成など)を長期調査するため、CORK(Circulation Obviation Retrofit Kit)と呼ばれる装置を残りのサイトに設置していくのみです。基本的にPetrologist(僕はなんちゃってですが)及びPhysical Propertyの面々はコアがあってはじめて仕事ができるので、他班と掛け持ちなどしていない限りはここから先少しずつ余裕が出てくるはずです。僕は今回Downhole Measurement(*)の方もお手伝い、というか勉強させてもらっていますので、やることには事欠かないですかね。いや、楽しいですよ?ほんとに。

話は変わりますが、JR号には、サイエンティスト、スタッフの方々、抗井の掘削や航海そのものを運行するTransoceanの方々、そして航海に参加しその活動を世に広めるために勉強しておられるアウトリーチチーム(皆さん学校の先生です)が乗船しています。アウトリーチチームはサイエンティストやスタッフと交流を図りながら、ほぼ毎日行われるレクチャー(各分野のサイエンティスト主催)に参加したり、自身が自分の専門をレクチャーしたりしています。そうして船上で得た経験を様々な形で持ち帰り、海洋掘削またはそれに付随する研究の面白さを世に伝えてくださります。僕たちが自身の専門で以って調査対象を追究するのと同時に、彼らはそれを噛み砕いて後世の研究者を育ててくださるわけです。僕も一度だけプレゼンさせてもらいましたが、自分の研究を全くの初心者相手に短時間で説明するのは非常に難しいです(それ以上に英語で話し続けるのはもっと難しい)。それはともかく、こういった広報活動に力を入れているからこそ、サイエンティストがのびのびと研究をする環境が整えられているんですよね。有難いことです。

 

(*)Downhole Measurement: 掘削後の抗井に様々な物理特性を計測することが出来る検層機器を挿入し、原位置の情報を読み取ることができる手法。コアの情報とあわせることで、より正確な地質情報を取得することが出来ます。

 

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図 1 よく晴れた日は360°パノラマできれいな日の入/日の出を拝むことができます。 図 2 アウトリーチチームの一人Jean Marieさん(仏)。学生/教師向けの簡易データベースを作っておられます。

 

とまあ、上まで書いたのが一週間前です(汗)。何故こんなにも更新を引っ張ってしまったかというと、最後の二週間になって航海予定が大幅に変更されたからです。本航海では、上述したCORKの設置、回収が八月後半の予定を占める主な作業となるはずだったのですが、作業の途中でこれに重大な障害が発生し、急遽従来の予定を改変、新規の井戸を掘削し、新たなコアを得ることになったのです!!!!!!!!!状況を把握するのに時間がかかってしまい、レポの更新を先延ばしにしてしまいました。。。

結果として、今僕たちは先のU1362から南に100劼曚豹覆鵑U1363(別名Grizzly Bare)というサイトにいます。ここでは時間の許す限り(なんと着港の前日まで)コアを回収し続けるという誰もが二度見してしまうような鬼スケジュールが今まさに敢行されている最中です。コアの回収予定はU1362Aにて一本、という僕たちにとってはゆったりとしたものになるはずだったExp.327は、最終週にて堆積層のコアを追加で三本(!)掘るというかつてないものになりました。今こうしている間にもコアの計測を行うラボでは、増井くんと辻先生ほかアウトリーチの方々も総動員でコアの記載を行っています……!まあ僕はほとんど泥みたいな堆積物相手にやることはあんまりないんですけどね!(爆)

それはともかく、この航海は一体どう終わるのか!?、次のレポを増井くんが書く余裕はあるのか!?、もしかしたら一番暇な僕がまた書くことになるんじゃなかろうか!?、様々な思惑が飛び交うExp.327で後輩の雑用係に成り下がった宮本の明日はどっちだ(泣)!?

 

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図 3 新しいコアの一部(U1363-1にて)。この地域の堆積物は地質的にまだ若いのでほとんど岩にはなっていません。 図 4 Catwalkにて(今日の昼)。航海終了一週間前にこんなに光景が見られるなんて誰が想像したでしょう……。

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レポート6 8月15日(日)

私の仕事

増井玲央那(京都大学)

 

ついにコンタクトの洗浄液を使いきってしまいましたレオナです。シフトが始まってから、お昼前にsample meeting(サンプル会議)なるものがあり、回収されたコアからどの部分を誰が船上で計測・観測するかを話し合います。今回はそのミーティングの様子と、さらに僕が属しているPhysical Property(物理特性)班(以下、PP班)の紹介をしましょう。

このミーティングは科学者のシフト交代であるお昼の少し前に毎日行われます。Sample meetingに参加する科学者は、Microbiology(微生物学), Core description(コア記載:宮本さん), Physical Property(レオナ)の3班に大きく分けられます。このミーティングで自分達が測定できるデータが決まるので、ミーティング中はどの科学者も真剣そのものです。

 

Sample meeting

 

 

大きく3つに分けられた班は、その中で自分達の背景や研究内容に合わせて、さらに細かく分かれています。PP班はMAD班(Moisture and Densityという計測器具を主に使う班です)とT-con班(英語でThermal Conductivityという熱伝導率を計測する器具を主に使う班です)の2班からなり、僕はMAD班に属しています。別に何も僕がPP班の問題児というわけではないですよ…笑。

岩石は同じ井戸から掘り出されたものでもその種類や性質は様々です。そこで、このミーティングでは各科学者の思惑が交錯するのです。「私はこの部分を観測したいわ!!」「わかった、じゃあオレはここを測るよ、いいかい?」「(…僕はどうしたらいいの?)」なーんてことにならないように、しっかり自分の主張をしないといけません。とはいえ、コアを大まかに観察し、それぞれにサンプルを割り振ってくれるのは岩石学者の姉さん(注:前回の船上レポート参照)なので、私達はその姉さんが提案してくれたサンプルの分配を見て色々と話合いをする感じです。「オレはこっちのセクションからとりたいなー」とか「ここはいらないからこっちにしてよ」とか。姉さんはそれを聞く度に時々(よく?)怖い顔をしたりしますが、まぁそれでも姉さんを含めみんな凄く周りにベクトルを向けられる人達で、基本的にサンプルの分配は凄くスムーズです。(*姉さんはすごく岩石を愛している人です。はっきりと自分の意見を主張しますが、それだけ真剣に自分の仕事をやっています。)

さてさて、それでは僕のPP班をご紹介しましょう。PP班はDustin, Katie(T-con班)と Reona(MAD班)の2班からなります。また、サポート役の方々もいます。PP班の計測器具の使い方を教えてくれるThomas。僕には欠かすことのできない存在です。夜シフトで厳しい生活の中いつも僕に優しく色んな事を教えてくれます。‘why don’t you〜?’が口癖の真面目で明るい人です。夜シフトで大変そうだったので、健康維持のため持ち込んだ青汁を分けてあげました。また、データベースや計測器具のシステム関連をサポートしてくれるTrevorやPaul。彼らにもよく色々お願いしたりしました。逆に言うと、それだけシステム上の問題はよく発生します…。「アクシデントは起こるもの。時に対処することが肝心」という考え方は私は大変好きなのですが…、まぁ色々とあるんですね!

私達PP班は岩石の物理特性を計測し、深さ方向にどのような変化があるかを調べています。同じ人間という動物でも色んな人がいますもんね、同じ玄武岩という岩石でも色んなやつがいるのです。目で見てわかるコトあれば、色々あの手この手で調べ尽くしてわかるコトもあります。
T-con班は、「MST」,「NGR」,「Thermal Conductivity」の3つの計測器具を使い岩石の性質を計測します。「MST」は密度や磁化率を、「NGR」はコアが自然放出しているガンマ線の量を計測します。「Thermal conductivity」はそのまま熱伝導率を計測します(これは僕ら単にそう呼んでいるだけで器具の名前ではないですね)。

MAD班は計測で「Gantry」,「Dual balance system」, 「Pychnometer」を使います。「Gantry」で岩石内のP波という波の伝播速度を測ります。そして、「Dual balance system」は岩石の重さを、「Pychnometer」は体積を計測するのですが…。少し想像してみてください。船はもちろん揺れてるんですよ。「ちょっと今から重さ測るから揺れるんちょい待ってー」っていうのはナシで、常に船の上の物には揺れによる加速度がかかっているわけです。でもこの器具はその状況で正確に重さを計測できるのです。自分の体重という現実から目をそらしたい人が体重計の上でいくら暴れようとこの計測器具はしっかりその体重を測っちゃいます。そして私達は、こうして得られた重さや体積の結果から空隙率、密度と言った岩石の特徴を知ることができます。

仕事場

 

仕事中ハプニングは付き物です。特に今回の航海では、測定装置の問題がとても多いようです。自分の目標を達成するためにそのハプニングにどう対応するか、それが大事だと思います。めちゃめちゃ頻繁にハプニングが起こるんですが、そんな中「岩石は何も悪いことしない。悪いのはコイツ(機械)らや」という辻さんの言葉は凄く印象的でした。

船よりはるか3000mも離れた遠くから来た大事な岩石です。この航海に参加したくても出来なかった人たちの分も、がんばって諦めずに最後まで計測します。私たちの研究室には乗船したくて、カナダ沖太平洋上まで飛んできそうな人もいるようなので、その人の分もがんばらないと駄目ですね。

さぁて、次はどんな問題が起こるのやら

ヒロさんの仕事内容もいろいろ知りたいな

ではでは〜

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レポート5 8月2日(月)

コアが回収されました!

宮本広樹(京都大学)

 

8月を迎え、Expedition327もそろそろ折り返し地点に差し掛かろうという今日この頃、ようやくこの研究航海もピーク(?)を迎えようとしています……!そうです。題字の通り、水深約3000mの深度から岩石試料(以下、コア)が回収されたのです。

実はコアがあがってくるという話は先週からずっとされてきたのですが、掘削作業の都合でなかなかスケジュール通りにはいかず、12時間交代でシフトを組んでいた研究者チームは、いつ来るかいつ来るかとちょっとだけ神経質になっていたように思います。ですが昨日(1日)の午前5時頃、ついに僕たちの前に本航海初のコアがお目見えすることになったわけです。前日の寝る直前までコアがくる時間が分からず、6時に起きた僕と増井くんは少し遅刻でしたが。

本航海ではU1362Aと呼ばれる抗井の玄武岩層(堆積岩直下の基盤。海底下346m)から約200mのコアを採取します。勿論200mが一度に上がってくるわけではなく(それはそれで愉快ですが)、一回で最大9.5mの掘削が行われ、ドリルパイプ内に装填されたコアバレルと呼ばれる円筒形の装置に収まって回収されます。ですから、孔井の状態が本当に良ければ、9.5m×[回収した回数]分のコアを解析することができるのですが、相手は硬い石と書いてHard rockです。さすがに理想通りにはいかないようですね。特に堆積岩直下は玄武岩の枕状溶岩がバッキバキに割れてしまっているらしく、堆積岩のように連続的なコアを望むことは難しいそうで、実際、連続どころか9m中回収率は約25%程度とあまり高くありません……。それでも、このコア達が地下数千mの情報を貯めこんだ貴重なサンプルであることに違いはありません。事実、続々と上がってくるコアを眺める研究者の目はみな一様に興奮の色を帯びており、Petrologist(岩石学者)の姉さんなどは、初コアを手にして今まで一度も見せたことのないような笑顔を僕に向かって見せてくれました。うん、こんな素敵smile見たことないや。石に負けるっていう経験も僕の人生の肥やしになることでしょう……。いや、かくいう僕もこの状況(石に負けてることでなく)を相当楽しんでいるのですがね。

この後、適宜洗浄など施されたコアは船上研究支援技術者たちの手によって縦に半裁され、片方を保存用、もう片方を解析用として扱いをわけます。研究者は解析用のコアを使い、それぞれの目的のために観察/計測を開始します。が、ここから先は研究者の意地やら損得やらが絡み合って非常になんともアレな様相を呈してくるので、今回はここまでとしましょう。続きは近いうちにまた綴っていくつもりです。それでは。

 

 

図 1 コアの一部。岩石の割れ目が水の通り道になり、変質させた様子が伺えます。 図 2 初コアを手にして狂喜する岩石学者のMichelle。写真では伝わりきらない何かが確かにありました。
   
 
図 3 ブロック状のコアを半裁する辻先生。夢中です。  

 

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レポート4 7月31日(土)

船内イベント

 

増井玲央那(京都大学)

 

住めば都といいますが、船内の生活に慣れてきたレオナです。「名前は何ですか?」「出身はどこですか?」「船では何を研究するのですか?」、このようなお決まりのフレーズはもう使えなくなりました。私自身のことでは、時差ぼけに苦しんだり、船のお風呂でひげと一緒に自分の右手中指のつめを削いでしまったり、出航と同時に船酔いになったり、ジムのランニングマシーンで滑って転んで引きずられて両足にけがをしたり、大海原見たさに風の強い寒いブリッジにずっといて、案の定乾燥した気候もあいまって風邪気味になったり、治療中の歯の詰め物が取れたり、と色々ありましたが今はもう元気元気です。右手中指は爪も伸びてきて何の支障もありません。濡れタオルを持参してベッドに入り、しっかり睡眠を取ることで体調も万全になりました。

生活に慣れてくるにつれ余裕が出てきます。この余裕が、僕の視野を徐々に広げてくれつつあります。今回の航海には科学者、教育者、テクニシャン、エンジニア、ケータリングスタッフといった色々な人が参加しています。科学者の中でもgeologist(地質学者), petrologist(岩石学者), geophysist(地球物理学者), microbiologist(微生物学者), hyrogeologist(水理地質学者)など分野は様々です。全体の雰囲気は凄く明るく、みな余裕を持って楽しそうに活動しています。何をするかは自分次第、当然のことなのかもしれませんが、各自が自主性を持ち自分の考えを持ってしっかりと発言します。また、真剣な話し合いや学問的に深く激しい議論をする一方で、ジョークを交えながら楽しんでいたりします。そんな彼らの姿は大変魅力的に感じました。

様々な専門や背景を持つ人たちの中で、学ぶ物はどこにでも転がってる、そんな印象です。とかく向こうの人は質問されることを歓迎してくれるので、私は質問することを恐れず、自分の「なんでやろ?」という思いを大切にして色んな人に聞いてまわっています。そもそも英語に囲まれて生活…そこからですからね笑。「これ英語で何ていうのー?」、で話題が苦しいときは乗り切るようにしています。ネイティブの人の英語は大変速く、また使う単語やフレーズも私達や他の英語圏外の人たちとは少し異なっているように感じ、会話が困難な時も多いのですが、そんな人たちと他愛ない話で盛り上がるのが今回の航海中の個人的な目標の一つですね。さまざまな貴重な体験をさせて頂いていることに、ほんとに改めて感謝です。

今回はそんな楽しい船内を紹介します。船内では人々退屈しないように色んなイベントが開催されます。実際は単に彼らが楽しい事が大好きでやっている気がしますが…。

毎週水曜日は「ダンスパーティー」、毎週金曜日は「ポーカー」、毎週月・木曜日は「太極拳」、毎日好きな時に「映画鑑賞」・・と、まぁ遊びのベースがありまして、突発的にまた他のイベントも開催されます。「俳句コンテスト」、「凧コンテスト」、「お誕生日会」、「紙コップ耐水実験」「Scrabble match」、「Fillipino Pocket Pool Tournament」、「Caption contest」、「Pet wall」といったものがその上にどんどん被さってきます。

 

 

(注)

ケータリングスタッフ…船の中で私たちの生活を支えてくれる人です。炊事・洗濯・掃除など様々なことをしてくれています。

紙コップ耐水実験…市販の紙コップに各自絵や文字を書き海底に沈めました。
Scrabble game…日本でいうとこのクロスパズルです。挑戦してみたのですがスラングばかりで見事に撃沈しました笑。使っている盤面は緑の服の女性のお手製でした。
Fillipino Pocket Pool Tournament…ビリヤードもどきです。おそらくフィリピン人の発案でしょう。ゲームで使う台もお手製でした。彼らは何でも作ってしまいます。
Caption contest…隠し撮りされたベテランでみんなから愛されている乗組員の一人の写真を見ながらみんなで彼が何を考えているか面白おかしく考えます。
Pet wall…みんなの自慢のペットの写真、張り放題です。

 

もう、まもなくコアが上がってきます。私達のいるところから地球の中心に向かって、糸の様につながったパイプを通って、はるばる3000mもの距離を上ってきます。すごい楽しみですね!

 

大変なタスクも、楽しんでいきましょー

 

ではでは

 

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レポート3 7月19日(月)

掘削開始!

宮本広樹(京都大学)

みなさまー、宮本です。さて、本航海も早くも2週目が終わりに差し掛かり、そろそろ船内の様子も、いい意味で落ち着いてきたように思います。今日は僕らが忙しくなる前に、これまで行われてきた掘削作業のまとめをしてみたいと思います。と言いますのも、Expedition 327では掘削井から岩石試料(コア)を回収するミッションが比較的少なく、岩石学者(僕も今回はこの人たちの一員。岩石中の鉱物やその形態を調べる人)や地球物理学者(増井君のように岩石の物理特性を研究する人)は、コアがあがってくるまで各人その準備に努めるわけです。

先週、先々週とJR号は約300m離れた掘削サイトSR-2AとSR-2B(正式にはU1362A,U1362B)を行ったりきたりしながら、堆積層下の玄武岩基盤まで掘削を進めていました。本航海はファン・デ・フーカ海嶺東翼付近の熱水循環を調べるためのものなので、その熱水の流れを支配していると考えられている玄武岩層が科学調査の対象となるわけです。そして遂に今日の掘削で、SR-2A,B両サイトで掘削井が玄武岩層まで到達しました!

掘削作業は主に、様々な口径のケーシングパイプ、セメントを各々段階的に海底下に設置し、抗井内の環境を制御するための掘削流体(JR号ではほぼ海水)を循環させながら進行していきます。基本は口径の大きいドリルパイプで孔を開けた後、孔壁が崩れないようにケーシングパイプを設置し、ケーシングパイプと孔壁の間をふさぐためにセメントを使用する、という流れになります。ただ、海底面に近い比較的浅い地層では、ドリルビットを使わずケーシングを突っ込んでいくだけで40mぐらい沈んでいきます。

 

図 1 ケーシングパイプを継ぎ合わせるところ。

一番大きな20inch(約50)のパイプです。

図 2 リエントリーコーンを沈めている写真。

何度もドリルパイプを入れるので、海底下でサイトの目印になるものが必要なんです。写真はSR-2Bのリエントリーコーン。

 

ラフな感じで行こうと思っているのに全然面白くない……。まあでも書こうと思っても面白いことなんか書けないんで勘弁してください(笑)次は少し砕けた話がしたいですね。それでは!!

 

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船上レポート2 7月10日(土)

ついに出航!!

増井玲央那(京都大学)

京都大学修士1回生のレオナです。今は夜の12時くらい、場所はファン・デ・フーカ海嶺のSR-2掘削サイト。昨日ビクトリアを出発し、丸一日かけて、この掘削サイトまで来ました!

 

出発前の日本メンバーとJR号の写真です

 

出港時は、研究者や、教育活動の目的で参加している先生達、スタッフのみんなで甲板に出て海を眺めました。ついに出発!と言うことで、みんな興奮の色を隠せません。私も久しぶりの船と本当に美しい大海原に感動しながら、色んな人と写真を撮ったり、話をしたりしていました。

また、外洋に出るにつれて、甲板はものすごい風。宮本先輩と二人で風と戯れました笑

 

モモンガみたい笑 多分100mは5秒くらいで走れます

 

出航後は、今回の航海の目的の一つである海底地殻の玄武岩サンプルの測定を自らの手で行うべくマニュアルやユーザーガイドを参照・・・・でも、そうこうするうちに船が揺れていることに気づいてきました。そうです、船酔いです。宮本さんは大丈夫なようだったのですが、私は徐々に症状が悪化してきました・・。

船の料理は基本的においしく、今のところ満足なのですが、その時ばかりは食べるのを自重した方がいいと感じました。その日は早く寝ようと思ったのですが、他の研究者に誘われて、日本の地球深部探査船”ちきゅう”のDVDを見ようということになり、大きいスクリーンのあるムービールームにみんなで終結しました。この時は既に公然構わず横になる私・・・。結局、”ちきゅう”のDVDが日本語だったということで、なぜかアバターを見ることになり、見終わると私たちは即座に部屋に帰りました。しかし日本人の生き様をみせるべく、乗船後日課にしていたジム通いは二人即決で続行することになり、ジムで爽やかに汗を流した結果、案の定、気持ち悪くなって二人ともダウン。笑

 

これは限界直前の私です

 

一日空け、このレポートを書いている今は、もう船の揺れに慣れてきています。夜になって少し揺れがきつくなってきた気もしますが、もう限界は超えません笑 今日はやぐらの見学や、コア・デッキの使い方の講習会がありました。その辺りのレポート宮本さんに任せます!色々と普段見れない(とてもスケールの大きな)ものばかりなので、楽しいですよ。請うご期待!!

あと、宮本さんはこの2ヶ月の航海で肉体改造するらしく、before、afterの写真を比較するらしいので、解禁になり次第公開します笑

 

ではではー

 

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船上レポート1 7月6日(火)

初カナダ!初航海!祝!キレイなジョイデス!

 

宮本広樹(京都大学)

はじめまして。京都大学の宮本です。修士二回生です。二年生、って言わないところが関西っぽいね、とよく言われます。生まれも育ちも千葉ですけどね!こんな感じで船上レポートを書きます。今回の航海には三人の日本人が参加していますが(図1)、このレポートを書くのは主に僕と研究室の後輩にあたる増井くんなので、二分の一の割合で僕がレポートを書くことになります。もし航海の途中であからさまに文体が変わったら、子供の手には負えないinvisible force(見えない力)が働いたとお考え下さい。日本の言論の自由が張子の虎でないことを強く願います・・・・・・。

 

図 1 日本人参加者(右から、辻健Co-chief(京都大学助教)、宮本広樹(京都大学M2)、増井玲央那(京都大学M1))

 

さて、今日は本当に航海の初日なので、ジョイデス・レゾリューション(以下、JR)号はまだビクトリア港で航海のための準備をしている最中です。まだ仕事のない初参加組の僕らは海底下のExploration(探査)をする前に船内のExploration(探検)をすることにしました。

すると・・・なんということでしょう(笑)あれほどガイドラインや他の航海の船上レポートでトイレが詰まるだの、精神衛生上、消臭剤はもっていった方がいいだのといわれたJR号、めっちゃくちゃ綺麗です。辻先生によるとこの航海の直前にかなり改装されたとのこと、もうトイレもつまらないってよーーーーーーーーーーーーーーー!!!わざわざ消臭剤を日本からもってきた僕たちの心意気を誰が汲み取ってくれるというのか。いや、いいことなんですけどね。

 

図 2 ドライシップ直前の夕食にて。Co-chiefのAndyとの2ショット。

 

それはともかく、今日はドライシップ*が始まる前の最後の夕食で早速海外の研究者の方々とたどたどしくも交流を深めることが出来ました(図2)!本航海では日本人研究者が少ないですが、その分国際研究の濃いぃ雰囲気など、吸収できるものは全部に身につけて持って帰ろうとおもいます!では、また。

 

図 3 救命胴衣のテストをするどや顔の増井くん。彼は何か勘違いしているのかも知れません。

 

 

*ドライシップ:JR号は酒類の持ち込みが禁止の船です。そのような船をドライシップといいます。掘削船など、危険な場所があったり、危険な作業を行うような船では一般的なようです。「ちきゅう」もドライシップです。

 

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