Exp. 378: South Pacific Paleogene Climate

航海概要

航海概要

テーマ

South Pacific Paleogene Climate

 

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航海予定期間

2020年1月3日~3月4日

掘削船

JOIDES Resolution

乗船/下船地

Fiji to Papeete, Tahiti

掘削地点

科学目的

Expedition 378 will investigate the record of Cenozoic climate and oceanography through a drilling transect in the far southern Pacific Ocean. In particular, it will target sediments deposited during the very warm Late Paleocene and Early Eocene including the Paleocene-Eocene boundary, as well as the Eocene-Oligocene transition to investigate how the Eocene earth maintained high global temperatures and high heat transport to the polar regions despite receiving near modern levels of solar energy input. Investigation of the recovered sediments also will constrain the subpolar Pacific climate, oceanographic structure, and biogeochemical cycling of much of the Cenozoic. These sediments will be used to characterize water masses, deep and shallow ocean temperature, latitudinal temperature gradients, the strength of upwelling, and the strength of the zonal winds to study both the atmospheric and oceanic climatic subsystems.

 

詳細についてはJRSOのページをご参照ください。

 

共同首席研究者

Deborah Thomas and Ursula Röhl

J-DESCからの乗船研究者
氏名 所属 役職 乗船中の役割
浦本 豪一郎 高知大学 特任助教(卓越研究員) Sedimentologist
田中 えりか 東京大学 大学院生(博士課程) Sedimentologist
安川 和孝 東京大学 助教 Sedimentologist

 

選定中 ※詳細は「募集情報」タブを参照

乗船に関わるサポート情報

乗船研究者としてIOから招聘される方には乗船前から乗船後に至る過程の数年間に様々なサポートを行っています。主な項目は以下の通りです。

  1. プレクルーズトレーニング:乗船前の戦略会議やスキルアップトレーニング
  2. 乗船旅費:乗下船に関わる旅費支援
  3. アフタークルーズワーク:モラトリアム期間中の分析
  4. 乗船後研究:下船後最長3年で行う研究の研究費

乗船の手引き(乗船前準備や船上作業・生活方法に関する経験者からのアドバイス集)>>こちら

お問い合わせ

J-DESCサポート
海洋研究開発機構 横浜研究所内
E-mail: infoの後に@j-desc.org
Tel: 045-778-5703

募集情報

募集情報

募集分野

制限なし

応募方法

応募>>こちら
応募用紙の記入方法>>こちら

募集〆切

2017年9月15日(金) 締め切りました

Information Webinar

August 28, 2017, at 12:00 pm EDT
(日本時間 2017年8月29日 午前1時)

To learn more about the scientific objectives of the expedition, life at sea, and how to apply to sail, please join us for this web-based seminar.
To participate in a webinar, you need access to the Internet and a computer with a microphone and speaker capability or a telephone. To register, click on the link below.

>>Information Webinar registration  for Exp. 378

After registering, you will receive an email response with instructions on how to join the webinar.

注意事項

応募する方は全員英文CV、さらに在学中の場合は指導教員の推薦書が必要となります。
修士課程の大学院生の場合は乗船中の指導者(指導教員もしくは代理となる者)が必要です。

船上レポート

最終更新日:2020年1月14日
※日付は日本時間

レポートインデックス

レポート1(2020年1月13日受領)>>Exp.378の乗船研究者は2/3が女性です!

レポート2(2020年1月20日受領)>>Core on deck! そして30000人!

レポート3(2020年1月22日受領)>>船内の音

レポート4(2020年1月23日受領)>>Sedimentologistのお仕事

レポート5(2020年1月27日受領)>>Happy New Year!

Exp.378の乗船研究者は、2/3が女性です!

2020年1月13日
田中 えりか(東京大学 大学院生)

IODP 第378次航海 “South Pacific Paleogene Climate” に参加している東大の田中えりかです。
この第378次航海は、当初の予定 (2018年10月から12月) より大幅に遅れて開始されました。そのため、フィジーから無事に出港でき、主席研究者・プロジェクトマネージャー・乗船研究者一同、心の底からほっとしているところです。

現在、研究掘削船JOIDES Resolutionは、南太平洋をひたすら南下し、ニュージーランドの東岸を進んでいます。
目的地は、ニュージーランドの南方沖、1973年 (47年前!) に研究掘削船Glomar Challenger号で掘削されたSite 277という地点です。

今回の航海では、このSite 277を再掘削し、できるだけ連続したコア試料を採取することを目的としています。このSite 277には「古第三紀 (5600万年前~3400万年前)」 という時代の海底堆積物が残されていることがわかっています。この古第三紀は、地球が非常に温暖で、南極にも北極にも氷床がなかった時代です。そのため、この航海には、「地球の気候変動 (特に温暖化) に関しての記録が残っていないかを確かめたい!」「海の(微)生物はどのように生息していたのかを解明したい!」という研究者が数多く乗船しています。
​また、この航海は、主席研究者2名、プロジェクトマネージャー1名を含め、研究者の2/3が女性であり、今まで例のないほど女性の乗船者が多い航海となっています。

私たちの日常は、
・各種ソーシャルメディア (JOIDES Resolution;Twitter, facebook, Instagram, Youtube, Soundcloud)
・第378次航海ホームページ:www.thejoidesresolution.org/expedition/378
・主席研究者ブログ:https://iodpexpedition378.wordpress.com/
・アウトリーチメンバーブログ:https://otagomuseum.nz/blog/all-aboard/
などを通じて見ることができます。
ぜひのぞいてみてください!

JOIDES Resolution号@ラウトカ港、フィジー

JOIDES Resolution号と夕日@ラウトカ港、フィジー

フィジーから出港

イルカたちと遭遇

JOIDES Resolution号から見る夕日(1)

JOIDES Resolution号から見る夕日(2)

Core on deck! そして30000人!

2020年1月20日
田中 えりか(東京大学 大学院生)

こんにちは
田中えりかです。
長いトランジットを経て、やっとコアがデッキに上がってきました!
船員さんや技術者さんも待ちに待ったとばかりに、ノリノリで “Core on deck!!!!” と教えてくれます。今回のコアは非常に連続性が高く、我々Sedimentologistとしても、どれだけ素早く丁寧に記載できるか腕の見せどころです。

長いトランジットの最中は、昼シフトの有志たちで、’Squeeze Cakes’ (「間隙水」と呼ばれる堆積物に含まれている水を採取する手法) というバンドを結成し、さまざまな曲にチャレンジしました。首席研究者がドラムを叩き、その他のメンバーはウクレレ、ピアノ、ギター、ボンゴ、コーラスで参加しました。コードと歌詞のみが書かれたスコアを使うため、時々、曲のメロディーが分からなくなる時がありますが…船の上では、インターネットへの接続が制限されているので、メロディーの確認はできず、なんとなくで乗り切りました。コアが上がってくる初日には、’I’m ready for the core’ という替え歌を作り、事前に知らせていなかった首席研究者の仕事部屋に突撃して歌うというサプライズも行いました。

さて、今回の航海ではアウトリーチのメンバー3人がとても頑張っていて、新規フォロワーの獲得やフォロワーのエンゲージメントを常にチェックしています。我々一同、「え???」と聞き返してしまうほど驚いたのは、中国のアウトリーチメンバーが1/18に行った配信が30000人もの視聴者を獲得していたということでした。船の上のみならず研究業界は閉鎖的な空間で、研究者側のアウトプットがないと、いったい何が行われているかわからない場所です。私も高校生ぐらいまで、研究者に対してかなり曖昧なイメージしか持っておらず、研究の世界にアクセスする術を持っていませんでした。だからこそ、このようなアウトリーチを通して、クリアな研究者のイメージを提供できることを、非常に嬉しく思います。願わくば、私の地元のような、博物館や、大学・研究所の一般公開に気軽にアクセスできないエリアであっても、船上からの配信に平等にアクセスできる社会になるといいな、と感じます。

本航海に限らず、JOIDES Resolution号でのIODP航海実施中は、船上と陸上の教育機関を繋いで、研究者から船内の様子をお伝えすることができるので、興味のある方はJ-DESC事務局にご連絡いただければと思います。

予定通りに進めば、今週一週間で一段階深部へと掘り進めていくことになります。
狙っているターゲットまできちんと到達できるのか、ひやひやしていますが…きっちり仕事をこなしつつ気長に待ちたいと思います。

首席研究者のお二人

掘削開始の日の全体ミーティング (クロスオーバーミーティング) は屋外で行いました。

真剣にサンプルを観察しています。

アウトリーチメンバーの3人

船内の音

2020年1月22日
田中 えりか(東京大学 大学院生)

こんにちは
田中えりかです。

今日はJOIDES Resolution号の船内の音について話したいと思います。

まずは、実験室。
様々な機械が、いろんな音をたてながら一生懸命データを出してくれています。
私たちSedimentologistが使っているのは、主に二つの機械です。
SHMSL (Section Half Multisensor Logger; シュミゼル) という、帯磁率という値やコアの明度を測定してくれる機械は、1cmごとのデータを出すため、一定の間隔でモーターが動く音を鳴らします。
その隣では、Section Half Imaging Logger (SHIL; シル) という機械でコアの写真を撮影しています。あっという間にコアの写真を綺麗に撮影してくれるので、とても助かっています。

対面で、笛吹ケトルのような音をテンポよく出すのが、堆積物コア中の磁気を測定する機械です。超電導岩石磁力計という強そうな名前のとおり、強力な電磁石で測定を行います。
強力な電磁石を用いた測定に影響を与えないために、実験室の入り口には、「携帯は機内モードにしてね」という張り紙がしてあります。陸上の高知コア研究所やちきゅうにもこの機械がおいてあり、そちらには地磁気をシャットダウンするための高性能な部屋が専用で存在します。

比較的静かに動作するのは、X線CT装置、自然γ線測定装置、P波速度測定装置などの、いわゆる「物性」と呼ばれるものを測定する機械たちです。
X線装置は、陸上の病院にあるX線CTの機械と同様に、コアを輪切りにした映像を出してくれる便利な機械です。
自然γ線測定装置やP波測定装置は、堆積物中の構成鉱物が持つ特徴を放射線量や音波の伝わり方などで取得してくれます。

そして、その隣にはコアの半割部屋が。技術者の皆さんがプラスチックパイプに入ったコアを縦に2分割しています。
堆積物が柔らかいうちはピアノ線で静かに切ってくれていましたが、コアがカチカチに硬くなってきたのでと、今はチェーンソーのような機械でギュイーンという音を立てながら切断しています。半割後のコアの表面はほれぼれするほどなめらかです。

技術者の皆さんが作業をやめて、物性を測定している機械の前に集まりだしたら、コアが上がってくる時間です。”Core on deck!!”の放送が流れ、技術者の皆さん、主席研究者、サンプリングを行う研究者が一斉にヘルメットと保護メガネをかけて外に出ていきます。

次にキャビンと呼ばれる自分の部屋に移ります。ここでも、24時間いろいろな音が聞こえます。
「公海」と呼ばれるどこの国にも属しない海を航行している間は、一定の間隔で小鳥がさえずるような音が聞こえてきます。これは、音波を使用して海底の地形データをとる際に出る音です。
また、波が船にぶつかっている音も聞こえてきます。波や風次第では、船が波にぶつかりに行くような形になり、船体の金属がバーンと銅鑼のような音を立てることもあります。はじめて船に乗る人は、この音に悩まされ、睡眠不足になることもままあります。

コアを取る際には、一か所に止まって取ることになるので、上の二つの音はぱったりやみます。
ただ、その代わり、機械の駆動音が常に聞こえてきます。スラスターの音です。JOIDES Resolution号では、「ダイナミックポジショニングシステム」という方法で、船の位置を掘削地点の真上に固定しています。その際、船がGPSや風力計、海底に設置したビーコンなどを駆使して、7つのスラスターの駆動速度を変えたり、向きを変えたりしています。このスラスターの1つが、キャビンのすぐそばにあり、寝ていても船が稼働しているのを感じます。
さらに、時々、部屋にいる時でも”Core on deck!!”の放送が遠くで聞こえてきて、少しわくわくします。

一方、キャビンの外の廊下は驚くほど静かです。船は、12時間シフトで24時間稼働しており、乗船している人たちは、ポジションによって6時-18時と18-6時、または0-12時と12-0時で仕事が割り振られています。すべてのシフトを合わせると、6時間ずつ生活リズムがずれた生活を送ることになるため、常にだれかがキャビンで寝ています。起きている人たちは、寝ている人たちの安眠を妨げないように、細心の注意を払って行動しなければなりません。

最後に…船内のいたるところで聞こえてくるのは、ディスカッションをする声とBGMです!
研究者や技術者チームの人たちは、コアの様子を確認したり、コアのデータ取得の進行について相談したり、今後の研究プランを相談したり、と余念がありません。
その後ろでは、リズムのいい曲が流れています。実験室内だけでなく、食堂のキッチン、ランドリー、ジム、いたるところで様々な曲が流れているため、とてもいいリフレッシュになります。
​みんなが心待ちにしている年代のコアが上がってくるタイミングでは、主席研究者以下、そのシフトの人たち全員が集まり、BGMに乗ってダンスをして待っていました。

JOIDES Resolution号の設備についてもっと知りたい方は
https://iodp.tamu.edu/labs/ship/Cdeck.html
ダイナミックポジショニングシステムについての説明は

Dynamic Positioning (a.k.a. DP)


をご覧ください!

JOIDES Resolution号公式Youtubeには、機器に関する説明ビデオも上がっているようです。(残念ながら船内からはアクセスできませんが…)

SHMSL (Section Half Multisensor Logger; シュミゼル)。「この機械 (SHMSL) にかける」という意味の単語、SHMSLing (シュミゼリング) が生まれました。

超電導岩石磁力計​です。この周りでは、電磁波を使うものは厳禁です。笛吹ケトルのような音を立てています。

コアをCTにかけたところ、ハートが返ってきました。

大きな音を立てながら、技術者の皆さんがコアを縦半分にカット (半割) してくれます。

コア待ちの一場面

コアを前にディスカッション中。写真ではお伝えできませんが、陽気なBGMが流れています。

Sedimentologist のお仕事

2020年1月24日
安川 和孝(東京大学 助教)

こんにちは.IODP Expedition 378 に乗船している,東京大学の安川和孝です.
田中さんが3回にわたりJOIDES Resolution (JR) 号のトピックを伝えてくれましたが,今回は私の方から,船上での具体的な仕事について紹介したいと思います.

田中さんと私は2人とも,sedimentologist (堆積学者) としてこの Expedition 378 に乗船しています.
田中さんが昼シフト (12時~0時),私が夜シフト (0時~12時) です.
夜シフト組は,掘削サイトへのトランジット中に少しずつ生活時間をずらしていきました.今では15時半就寝・22時半起床の生活にすっかり身体がなじんだ夜の世界の住人です.帰国したらまともに仕事に戻れるのかとても不安です.

さて,本題の仕事内容に入ります.

Sedimentologist の任務は,「採取されたコアが一体ナニモノなのか」を記載することです.

JR号でのコア記載は「DESClogik (デスクロジック)」と呼ばれる専用ソフトを用いて,とてもシステマチックに行われます.
私たちの仕事場であるコアラボには複数のパソコンがあり,コアを観察しながら情報を入力できるようになっています.

船上での堆積物コア記載においては,試料がどんな見た目をしているか (堆積物の色や構造,粒子の大きさや種類,掘削やコア処理に伴う人為的な損傷など),何からできているか (ルーペや顕微鏡により観察される化石や鉱物など) を詳細かつ正確に捉え,現物を見ていない人にも伝わるように表現しなければなりません.必要に応じて,鉱物種を特定するX線回折分析や化学組成を調べる蛍光X線分析なども行いながら,得られた堆積物の全体像を捉えていきます.

そのために,どんな専門用語を使うか,どんな観察・計測を行うかなどを,掘削開始までにチームで話し合って決めます.もちろん,実際に取れたものに応じて,臨機応変に修正を行っていきます.
最終的には,掘削サイトの地層がどのような堆積ユニットに区分されるか (Lithostratigraphy) を決めるのが我々のゴールです.

他のラボでは,コア試料中の微化石による年代決定や堆積物の物理特性分析,有機・無機地球化学分析,古地磁気分析,複数の掘削孔同士の層序対比などが行われており,Expeditionが終わる頃には,全ての情報が統合されます.

これらの情報は航海後に公表され,世界中の研究者が将来にわたり参照していくものですから,乗船研究者の果たす役割はとても重要です.と同時に,海底下はるか深部に埋もれていた数千万年前の地球環境の記録を掘り起こし,世界で初めて目にする知的興奮と臨場感を存分に味わうことができるのが,乗船研究者の大きな特権です.

本航海では,日本,アメリカ,オーストラリア,ドイツ,韓国から計7人の sedimentologists が乗船しています.
大学教授から博士課程学生までバラエティに富む面々で,和気あいあいと仕事しています.

私と田中さんの日本人コンビは,それぞれ夜と昼のシフトで,顕微鏡を用いたスミアスライド観察を主に担当しています.
堆積物を爪楊枝で少量とってスミアスライドと呼ばれる簡易的な試料を作成し,それらを顕微鏡下で観察して鉱物や化石の種類や割合を調べ,堆積物の名前を決める仕事です.掘削が始まると次から次へとコアが上がってくるので,観察するスミアスライドは数百枚にもなります.

この作業はどうしても主観に依る部分があり,観測者どうしの認識のすり合わせが重要となります.
航海ごとに方針は異なると思いますが,私たちのチームでは,なるべく経験のある観察者が集中して見続けた方が誤差が小さいだろうと考え,顕微鏡担当を各シフト1人ずつに絞ることにしました.

出航前の雑談で,私が「IODPは初参加だけど,JAMSTEC の航海でコア記載の経験はありますよ hahaha」という話をしたら,チームの打合せで「スミアスライド観察は Kazutaka と Erika が適任だね」「せやな」「異議無し」「がんばって!」みたいな流れになりました.(安川による意訳)

JR号広しといえど (全長 143 m x 全幅 21 m x 7層構造),直接的に堆積物の名前を決定するのは sedimentologist,その中でも顕微鏡を用いて構成物を詳細に観察する我々2人です.責任は重大ですが,とてもやりがいのある仕事と思って顕微鏡をのぞき込む日々です.

・・・とはいえ,実際には誰も予想していなかったモノが上がってくることもあります.
個人で判断に迷うときはチームで議論しながら,最も妥当と考えられる記載をしていきます.

これからいよいよ,ターゲット層の最深部へと挑んでいきます.
どんなものがでてくるか,食堂でも他のラボの面々を交えて期待で盛り上がっています.

Exp. 378 堆積学者チームの7人.(左から順に; 敬称略) 田中えりか, Simon George, Hojun Lee, 筆者 (安川),Swaantje Brzelinski, Ingrid Hendy, Laura Haynes.(写真クレジット: Simon George)

筆者の仕事風景.顕微鏡観察は手元の記載シートにメモしながら進めています.(写真クレジット: Ursula Röhl)

Happy New Year!

2020年1月27日
田中 えりか(東京大学 大学院生)

こんにちは
田中えりかです!

先週金曜日は中国で旧正月の開始にあたり、みんなで”Happy new year!!!”と祝いました。
研究室にはこんなものも…

各国の言葉でHappy new year!と書いてあります。

ふと気づいたのですが、JOIDES Resolution号の船内の壁面には様々な工夫が凝らされています。
実用上の理由のものもあれば、リフレッシュを目的としたものもあり、気がつくと「壁」フォルダができるぐらいに写真を撮りためていました。
今回はそのうち一部を紹介します。外に出るときに使うヘルメットが置いてあります。
危険性が高い作業の時には、ヘルメット・保護メガネ・安全靴 (つま先の部分に鉄板が入っている靴) を身に着けて実施します。

採取した堆積物コアが保管されています。半割されたコアはDチューブという容器に入れられ、保管庫 (今回はテキサスA&M大学) に送られます。Dチューブには、ID情報が入ったバーコードが貼ってあり、このバーコードで管理されます。
なお、保管庫は世界に3つあり、アメリカ・テキサス、ドイツ・ブレーメン、日本・高知です。

私の正面のテレビです。外洋だとテレビは見られないので、船内のカメラ映像を流しています。
現在流れているのは、ドリリングフロアの映像です。左上の数字がパイプの位置 (深さ) を表しており、これが0になると”Core on deck!!!” と声がかかります。​

私の後ろのホワイトボードです。日本でも「かわいい」は色々な場面で使いますが、”pretty”はもっと便利で「いい天気」や「いい景色」といった意味にも使えます。
ご覧のとおり堆積物や鉱物にもです(笑)
このホワイトボードは、腰ぐらいの高さから天井までありますが、議論に使う図がぎっしり貼ってあります。ホワイトボードだけでは、スペースが収まらず、横の壁もコピー用紙でぎっしりと埋められています。お見せできないのが残念です。

航海ごとにロゴをつくるのですが、今回はこちらです。
航海前にも航海中にも、開いた口が塞がらないような出来事がたくさん起こっているので、クラーケンに向かっていくJOIDES Resolution号はとてもいいアイデアだと思います。こちらもお伝えできないのが残念です。
中央のSTOPボタンは測定機器 (前回お話ししたSHIL) の緊急停止ボタンです。右側は私たちの船上生活をプログラミング言語に見立ててユーモラスに書いてあります。

これまでの歴代の航海のロゴが飾ってあります。日本近海の航海だと、ロゴに日本語が入っていることが多い印象です。私のお気に入りはこのロゴです。台風の時期に航海を行って、がんばって逃げ回った軌跡がよくわかります。先日の航海レポートに書いた「古地磁気を測定しているので機内モードにしてください」という表示です。毎週日曜日は避難訓練の日です。電波がつながらないので、息抜き用のクロスワードパズルが貼ってあります。皆で解き進めて、だいぶ埋まってきました。これを撮っている最中に間違いを見つけました。

最後に、みんながミーティングに使うカンファレンスルームの壁面は、過去の航海のレポートで埋まっています。重みを感じます。船では揺れた際に、モノが動かないように、ロープやすべり止めを使って固定しておきます。ロープでものを固定することを「ラッシング」と呼んでいます。

いよいよ、最後のコアが上がり、陸に向けて出発しました。
ここから航海は大詰めで、成果をまとめる作業に入ります。まとめ終わらないと日本に帰れないので、頑張ります。

 

カテゴリー: IODP Expedition パーマリンク

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